書評「黄金のアウトプット術」成毛眞
アウトプットの重要性が求められ、そのためにインプットに取り組む日々。
しかし、最近それぞれのバランスが悪いことが指摘されている。即ち、”インプット過多”が問題視されている。
私自身も読書に励む日々だが、せっかく時間をかけて本を読み何かしらに気付きを得たとしても、数日経過したら忘れてしまう。そうなると、読書をしていた時間がムダであったと言わざるを得ないのである。限られた人生の時間がこれではもったいない。
本書はそんな悩みを抱える人に、非常におすすめの内容となっている。
//本書で伝えたいこと//
「インプットした情報をお金に変える」と、魅力的な文句が副題にあるが、巷に溢れる「楽して儲ける」類いのブログ記述方法論等とは一線を画す。
この本で言いたいことは、あくまでもアウトプットする目的は「自身の知的能力の成長」であること。成長することでアウトプットの質が高まり、他者へ貢献することになり、その循環を通して結果的にお金として自身にフィードバックされるということ。
書評の書き方について記載あったので、備忘のために残しておきたいと思う。
//800字は100字×8//
いきなり、800字はハードルが高い。100文字程度であれば可能なレベルなので、100文字のブロックを8ブロック書く手順で書いていけばいい。
//各ブロックで意識すること//
<第1ブロック>
本の紹介。100字で「面白い!」ということを伝える。
<第2ブロック>
本の読者の想定。どんな人におすすめか。
例えば「社会人におすすめ」ではなく、「仕事に慣れてきて、新しいことに挑戦したい社会人におすすめ!」など、読者が先を読み進めたくなるような記載を意識する。
<第3ブロック>
本の中身の紹介1。全体観やジャンルなど、ここを読めばざっと把握できるような内容を心がける。
<第4ブロック>
本の中身の紹介2。第3ブロックで伝えきれなかったことをここで補足する。
<第5ブロック>
具体的な中身の紹介1。つまり引用。代表的かつ特徴的な文章を引用し、どういうことが書いてあるのか理解してもらう。
<第6ブロック>
具体的な中身の紹介2。第5ブロックに書ききれない引用をここに補足する。
<第7ブロック>
著者の具体的な紹介。
<第8ブロック>
なぜこの本を紹介したのかダメ押しする。
著者は、元マイクロソフト日本法人の社長を歴任。現在、書評サイトHONZの代表をされている成毛眞氏。
著者の作品は何冊か読んだが、よくある自己啓発本で書かれているようなマニュアルのようなことは書いていない。むしろ逆で、やりたいことをやれ!やりたくないことはムダ!と、バッサリ切っている印象が強い。
著者は自己を成長させるための手段として、アウトプットすることをすすめており、自身の経験など具体例を混ぜた内容は非常に説得力があると思う。
私も含め、ただ読むだけの読書家を卒業するためには、非常にためになる一冊であることは間違いない。インプット過多となっていると感じる方にはぜひ読んでいただきたい。
(148)黄金のアウトプット術: インプットした情報を「お金」に変える (ポプラ新書 な 9-1)
- 作者: 成毛眞
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2018/04/10
- メディア: 新書
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追伸:
本書について著者本人のインタビュー記事が掲載されていたので紹介しておく。
https://ddnavi.com/interview/454215/a/